TOEIC 600点突破を目指す!時間配分の考え方【リーディング時間足りない?】

TOEIC 600点 時間配分

この記事は、

  • TOEIC 600点を目指しているけど、どうしてもリーディングセクションで時間が足りない
  • 具体的に、どのパートを何分で解くのが目安なの?
  • 英文のすべてを読まずに解く方法はあるの?何をして、どこをどう見ればいいの?
  • 文法問題をスピーディーに解くコツを教えてほしい

と、TOEICリーディングセクションでの時間の使い方がわからない!時間が足りない!コツを知りたい!とお悩みを持つ方のためにお届けします。

TOEIC Part 5, 6, 7 では、テスト冊子に印刷してある英文の量が膨大で、それを見るだけでぐったりしてしまいますよね。

そして、75分間という制限時間。

「制限時間内に解き終われる気がまったくしないんだけど…」と不安に感じながらTOEICに立ち向かおうとしている方は多いかと思います。

結論をいうと、

  • TOEIC 600点突破を目指しているなら、すべての問題をを解き終わらなくても大丈夫
  • どのパートに何分かけるかにこだわり過ぎない
  • 英文のすべてを読まなくても解く方法はある。文法問題では空欄の前後をよく見ること、読解問題では最初から潔く「捨てる問題」を決めておくこと
  • 文法問題をスピーディーに解くコツは、問題の種類を見極め、リズムを守ること
  • 大切なのは、やはり日頃の練習!

こんな感じです。

緊張感いっぱいの試験会場の空気に包まれる…もうそれだけで疲れてしまうのに、リーディング問題を手際よく進められないと焦りますよね。

でも、焦ってしまっては解ける問題を見過ごし、時間をかける必要のない問題に時間をかけてしまうかもしれません。

そこで今回は、15年間英語講師として勤め、国内企業や専門学校などでTOEICの授業を受け持ち、数多くの生徒さんたちをスコアアップに導いてきた私が、TOEICリーディングの時間配分の考え方や、取り組むべき問題・「捨て」てもいい問題、意識するべきことについて、わかりやすく解説します。

また、語彙問題・文法問題の例題、読解問題の設問の例文を記載し、「ここに気を付けて!」という注意点もピンポイントに説明していきますので、最後まで読めば、TOEICリーディングセクションにおいてどこに重点を置き、何を意識すればいいかがわかるようになりますよ!

Contents ~すきなところへジャンプ~

制限時間75分以内にすべてを解き切らなくても大丈夫

TOEIC 時間配分

Part 5, 6, 7 それぞれの問題数と時間配分の目安

TOEICリーディングセクションの制限時間は75分。Part 5, 6, 7 の3つのパートに挑みます。それぞれのパートの問題数は以下の通りです。

パート名称問題数
Part 5短文穴埋め問題30問
Part 6長文穴埋め問題16問
(1文書につき4問)
Part 7読解問題
(1つの文書/
複数の文書)
54問
(1つの文書x10
=29問
2つの文書x2組
=10問
3つの文書x3組
=15問)
TOEICリーディングセクション問題数

Part 5 短文穴埋め問題は比較的取り組みやすく、時間をさほどかけなくても解ける問題も多いです。

しかし、Part 7の読解問題ともなると英語の文書を読むのがとにかく大変。

個人差はあると思いますが、Part 7を読みこなすにはものすごく時間がかかるし、何より疲労がたまる…と、TOEIC受験者のほとんどの方が感じるのではないでしょうか。

りこちゃこ

毎回私も疲労困憊

例えば、Part 7の読解問題に1問1分をかけたとして、1分x54問=54分。残りは75分から54分を引いて、21分。Part 5とPart 6に約10分ずつ時間をかけた場合、1問につき26秒程度になります。

しかし、これはあくまでも単純な計算から出した数字。実際はもう少し違うはずです。

Part 5, 6の短文/長文穴埋め問題の場合、

  • 文法の知識のさえあれば、見た瞬間に正解が分かる問題
  • 文法を思い出せば、なんとか解ける問題
  • 選択肢を見て、「こりゃ無理だ」と判断できる問題

があると思います。

Part 7の読解問題では、

  • 英語で書かれた文書1つ(シングルパッセージ)だけを読んで設問に答える問題
  • 文書2つ(ダブルパッセージ)または3つ(トリプルパッセージ)の内容を理解し、散らばる情報を関連付けて、答えを出す必要のある問題

が出題されます。

Part 7でもやはり、設問を読んで「解けそう」または「これは無理」と感じる問題に遭遇するはず。

要は、必ずしもすべての問題が難しいというわけではないのです。

TOEICは全レベルの受験者を対象とした問題で構成されており、比較的解きやすい問題と難易度の高い問題が混ざっています。

ですので、重要なのは自分の解ける問題を確実に解くということ!

そのうえで、

Part 5 に10分~15分

Part 6 に10分~15分

Part 7では、20分でシングルパッセージ問題を一通り終えて、ダブルパッセージに入る

という時間配分を、まずは目安にしておくのが堅実だと思います。

りこちゃこ

あくまでも目安ね

TOEIC600点を目指すなら、全体の半分と少しを正解していればOK!

繰り返しになりますが、TOEICは難しい問題もあれば初級レベルの比較的簡単な問題も出てきます。600点を目指す方は、とにかく、初級~600点レベルの解ける問題を確実に正解できればいいのです。

全問正解しようと気を張らなくても大丈夫!半分より少し多いくらいを正解していればいいという考えで進めていってください。

時間がなくなってくると焦る気持ちはわかりますが、「最後はマークシートを塗り絵でもいいや!」くらいの割り切った気持ちで、リラックスして取り組みましょう。

りこちゃこ

だいじょうぶ。落ち着いてね

Part 5 問題をスピーディーにすすめるコツ

Part 5 は語彙問題と文法問題に分かれます。

先ほどもお伝えしましたが、600点突破を目指す場合、実際のTOEICでは、半分と少し正解していればOKなので、Part 5 の30問中、15~17問を正解したいところです。

取り組む際は以下のことを実践してみてください。

  • まずは選択肢にサッと目を通し、語彙問題か文法問題なのかを瞬時に判断する
  • 語彙問題・・・選択肢にある単語が自分の知らないものであれば、即つぎの問題へすすむ
  • 文法問題・・・問題の種類を見極め、解けるものは素早く解き、答えがわからなければ即つぎの問題へすすむ
  • 文法問題をスピーディに解くにはリズムが大事。1問につき15秒以上かけない(という気持ちで)

1つずつ順番に説明します。

①選択肢にサッと目を通し、「語彙問題」か「文法問題」かを瞬時に判断

1問につき選択肢が4つあります。(Part 5, 6, 7すべてにおいてですが。)

この4つがすべてバラバラの見た目、異なる単語、そして前置詞や接続詞ではない場合、語彙問題(単語の意味を問う問題)と判断してOKです。

文法問題では、「品詞」「動詞の形」「前置詞」「接続詞」「助動詞」「代名詞」「関係代名詞」などの文法の知識が問われます。

ほかの文法の知識を問う問題も出題されるかもしれませんが、とりあえず最低でもこの6種類があるんだな~くらいは覚えておいてください。

TOEICでは、問題を見た瞬間にまず、その問題が語彙問題なのか文法問題なのかを判断できると良いでしょう。

文法問題だとしたら、それはどの種類の文法の知識を問う問題なのかを素早く察知できるように、日頃から準備しておくといいと思います。

②語彙問題・・・意味を知らなければ、即つぎの問題へ

語彙問題を解くには、選択肢にある4つの単語の意味をしっかり把握していないといけません。その上で、空欄の前後だけでなく、英文全体を読んで、意味を理解し、文脈に合った単語を選択する必要があります。

英文に見慣れた単語が並んでいるならば、挑戦の価値はあると思います。

ただ、英文全体を読むだけでも結構大変。文の意味を考えて、空欄に当てはまる単語を選択肢ひとつずつ確認して…。

語彙問題はこのような作業を伴うので、非常に時間がかかります。

もし、選択肢4つがすべて意味の分からない単語であれば、いくら時間をかけて考えても解けませんので、ここは潔く「捨て」て、即つぎの問題へ進みましょう。

潔く問題を「捨てる」時には、例えば「自分はAを塗る」など、あらかじめ塗りつぶすアルファベットを決めておくと、どれを塗ろうかな…と迷わずに済みます。

A, B, C, Dどれを塗るか、などと迷う時間は非常にもったいないです。

もし、4つの選択肢のうち知っている単語が1つや2つあっても、5秒以上悩まないこと。

AとBのどっちだろう…と迷った瞬間にすでに何秒かは過ぎてしまっています。その時間があったら、つぎの問題へ進み、確実に解ける問題に時間をかけた方が得策です。

りこちゃこ

問題を1つや2つ取りこぼしたからって、気にしないでね

➂文法問題・・・問題の種類を見極め、解ける問題は素早く!

文法問題の種類については先ほども記載した通り、「品詞」「動詞の形」「前置詞」「接続詞」「助動詞」「代名詞」「関係代名詞」などがあります。

TOEIC600点を目指すのであれば、Part 5の問題を練習する際に、自分はいまどの種類の文法問題を解いているのかということを日頃から意識しておきましょう。

そして、自分が得意/不得意とする問題の種類をしっかり把握しておくことが大切です。

本番では、問題を見た瞬間にこの文法問題の種類を見極め、得意な種類の問題は速攻解き、苦手なものに多少の時間がかかってもいいようにしてみてください。

そして、「この問題は無理だ」と判断したら、即つぎの問題へ。

私のこれまでの講師経験からお伝えすると、「品詞」「動詞の形」「前置詞」は初心者向けで、比較的学習しやすい分野だと思います。

日頃から学習しやすい文法問題をどんどん練習して、基礎を固め、初心者レべルの文法問題は何が何でも絶対に確実に、正解するようにしましょう!

問題の英文にある空欄の前後を見て解く ~例題を使って解説~

文法問題を解く際、問題の英文をひとつひとつ文頭から読んでいては、とても時間がかかります。

ここでは、「とにかく素早く解く」ということに重点を置き、英文のどこに着目すればいいのかを3つの例題を使って説明していきます。

それぞれ、「品詞」「動詞の形」「前置詞」「接続詞」の知識を問う問題です。一度ご自身で考えて、正解を選んでみてください。

品詞

Dance Monthly is a magazine for readers who do not ________ have experience of dancing.

(A) necessary (B) necessitate (C) necessarily (D) necessity

動詞の形

The company ________ a new campaign next fall.

(A) launch (B) will launch (C) launching (D) have launched

前置詞/接続詞

Mr. Sugiyama will handle the sales reports ________ Ms. Morita is away on vacation.

(A) regarding (B) during (C) just (D) while

答えは出ましたでしょうか。各問題の答えはコチラ:① (C) ② (B) ➂ (D) 1つずつ解説します。

その1【品詞問題】

Dance Monthly is a magazine for readers who do not ________ have experience of dancing.

(A) necessary 形容詞 必要な 

(B) necessitate 動詞 ~を必要とする

(C) necessarily 副詞 必ずしも

(D) necessity 名詞 必要性

まず、4つの選択肢に目を通した時に、それぞれの語尾が少しずつ違うことに気づけるといいですね。そうすれば、これらが1つの単語から派生している仲間たちということがわかると思います。

つまり、品詞の知識が問われている問題。各単語の品詞がすぐに分かったら素晴らしいです!

つぎに、空欄の前後を見てみましょう。空欄の直前には助動詞 do not、直後には動詞 have がありますよね。

Dance Monthly is a magazine for readers who do not ________ have experience of dancing.

空欄に入る単語は動詞 have を修飾している…と考えられます。

動詞を修飾できるのは、副詞。

というわけで、 選択肢の中で副詞である necessarily を補うのが適切ということになります。

また、not necessarily のセットで「必ずしも~ない」という意味があり、この意味を瞬時に思い出すことができれば、解答時間はかなり短くて済みます。

解き方をおさらいしましょう。

まず4つの選択肢を確認どの文法が問われているか判断空欄の前後の単語を見る解く、マークする

この流れを守ってください。

りこちゃこ

だんだん慣れてきますよ

その2【動詞の形問題】

The company ________ a new campaign next fall.

(A) launch 「始める、着手する」の原形

(B) will launch 未来形

(C) launching 動名詞/現在分詞

(D) have launched 現在完了形

まず、4つの選択肢を見て、動詞の形が違っていることに気づけるといいと思います。そして空欄の前を見ると、 the company (名詞)、後ろには a new campaign という名詞(句)があります。

The company ________ a new campaign next fall.

空欄から少しだけ離れてしまいますが、next fall という「時を表す表現にも注意してみましょう。

next fall は「次の秋」「来秋」です。つまり、未来を表す表現。これに気づくことができれば、未来形 will launch を選択することができます。

もし「動詞の形」を問われている問題だと判断できたなら、この「時の表現」をすぐさま探すようにしてみてください。全文を読む必要はありません。

解き方について、今回もおさらいしますね。

まず4つの選択肢を確認 ⇒ どの文法が問われているか判断空欄の前後の単語を見る動詞の形を問う問題なら、「時の表現」を探す解く、マークする

補足ですが、今回の問題の場合、以下のような考え方もできます。

  • the company を主語と判断
  • それに続く動詞には三単現の -s を付ける必要があるため、原形である(A) launch は不正解
  • しかし選択肢の中に launches は含まれていない
  • be 動詞の is がないので(C) launching も不正解
  • the company が主語なので、これに続く現在完了形は has launched になる。よって、(D) have launched も不正解
その3【前置詞/接続詞の問題】

Mr. Sugiyama will handle the sales reports ________ Ms. Morita is away on vacation.

(A) regarding 前置詞 ~に関する

(B) during 前置詞 ~の間

(C) just 副詞 ちょうど

(D) while 接続詞 ~する間

品詞・動詞の形の問題と同じく、やはりまず4つの選択肢を見ます。ここで気づけるといいことは、これらの単語の後ろに続くものが「目的語」なのか、<主語+動詞>という節なのか、ということです。

すぐに空欄の前後を見てみましょう。空欄の前には the sales reports、後ろは Ms. Morita とあります。

残念ながらこれだけではよくわからないので、すこし「見る」範囲を広げます。

すると、空欄の前後とも<主語+動詞>で構成される節になっています。

Mr. Sugiyama will handle the sales reports ________ Ms. Morita is away on vacation.

  • <Mr. Sugiyama が主語、will handle が動詞(the sales reports は目的語)>
  • <Ms. Morita が主語、is が動詞(away は補語)>

ということは、この空欄には2つの節をつなぐ接続詞が入るということになります。

再度4つの選択肢を確認すると、while だけが唯一の接続詞であり、直後に<主語+動詞>という節を持ってくることができる単語。したがって、正解は while となります。

  • (A) regarding と (B) during は前置詞で、直後に<主語+動詞>の形は続きません。
  • (C) just は副詞であり、2つの節をつなぐことはできません。

それでは、またまた解き方のおさらいです。

まず4つの選択肢を確認どの文法が問われているか判断空欄の前後の単語を見るそれだけでは不十分なら、少し範囲を広げて見る ⇒ 解く、マークする

日頃の練習はやっぱり大事

ここまでお読みいただいた方の中には、もしかしたら、「なんだ…結局単語の意味を知らないとだめじゃん」とか、「やっぱりちょっとは英文読まなきゃいけないんじゃん」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

TOEIC600点突破を目指して受験する以上、ある程度の語彙力はやはりどうしても必要になります。楽をして目標を突破することはできません。「英文を全部読まなくてもいい」というのは、手を抜くこととは違います。

まずは、TOEIC受験する前の準備段階で、しっかり練習を積んでおきましょう。

Part 5 の文法問題に特化して練習するだけでもOK!

「これでもか!」というくらい、演習問題をこなしていただきたいです。

すると、基礎が強固になり、語彙力も伸び、記憶に定着してくるはず。問題のパターンにも慣れます。

そしてその結果、英文を文頭から全部読むことをしなくても、正解を選ぶことができるようになります。

具体的な演習問題とやり方、解説については、また別の記事に書かせていただきますね。

④文法問題を解くにはリズムが大事。1問につき15秒以上かけない(という気持ちで)

ここでもう一度、Part 5 の問題に取り組む際の手順を説明します。

  • 選択肢を確認
  • 語彙問題か文法問題かを判断
  • 語彙問題の場合、単語がわからなければ潔く「捨て」てつぎの問題へ
  • 文法問題の場合、問われている文法の種類を見極める
  • そして空欄の前後を見て答えを出す
  • 解答用紙に答えをマークする

問題の種類によっては英文の中に「時の表現」を探したり、空欄の前後だけでなく、少し範囲を広げて見ることも必要になりますが、だいたいの手順・流れは以上のような感じです。

そこで大事になってくるのが、上記①~⑥までの流れを、「リズムに乗って処理していく」ということです。

りこちゃこ

リズムに乗るってどういうこと?!って思っちゃいますよね。

つまり…

選択肢をサッと見る語彙か文法かを判断する「捨てる」か挑戦するか文法問題なら文法の種類を見極める空欄の前後を見る答えを出すマークシートを塗る

そしてつぎの問題。選択肢をサッと見る判断する捨てる(または挑戦)文法の種類は?空欄の前後を見る答えを出す、無理って思ったら事前に決めておいたアルファベットを塗って即つぎの問題へ移行

はい、つぎの問題。(以降、繰り返し…)

これを、可能な限りテンポよくこなしていくのです。

しかも、できるだけ解答している時の体勢(姿勢?)を変えずに、マークシートを塗っている手先と問題用紙に置いている手や指先のみを動かすようにします。あと動かすとすれば、頭や目線くらいでしょうか。

そして、1問につき15秒以上はかけないという気持ちで進めましょう。

「え、この問題、なんか難しい。えっと、なんだろう。英文をもう少し読んでみよう」

とか、

「この単語、わかりそう。見たことあるな~。えーっと」

など、このような無意識に考えてしまうことでも、あっという間に15秒経ちます。そして、「15秒」を意識していたとしても、実は気づいたらもっと時間がかかってしまっていることも。それだけ考えて答えが出せなければ、潔くつぎへ進む方がいいです。

このリズムが崩れると、次に待ち構えているPart 6 と Part 7にかけられる時間がグッと減ってしまいます。(Part 5 から順番に解答していった場合)

まずは感覚だけでもいいので、「15秒以上かけない」ということと「リズム」を意識して、Part 5 の練習問題をこなすようにしてみてください。

Part 6 は時間調整に使ってみよう

Part 6 は長文穴埋め問題です。もう一度、Part 6 の特徴を以下に記載します。

  • 1つの文書につき4問。全部で4つの文書があり、合計16問が出題される
  • 英文が Part 5 よりも長い
  • 長文の中の空欄の前後または周辺の文を見て解ける問題と、文章全体の流れや文脈をつかまないと解けない問題がある

英文が Part 5 よりも長くなりますので、相当の読解力が必要になりそうに見えますが、あまり構えなくても大丈夫。

なぜなら、文書の中の空欄の前後またはその周辺の文だけを見て、解答がわかる問題もあるからです。

ただ、「空欄に入る文章は(A)~(D)のうちどれか」という問題の場合は、その文章全体または段落に目を通さなくてはなりませんので、時間がかかります。

Part 6 でもやはり、素早く解ける問題潔く「捨てる」問題を見極めながら進めていくことが重要です。

TOEIC 600点のためには、16問中、8~10問は正解できることが望ましいでしょう。

①Part 5 の時の解き方を思い出して解く

Part 6 の問題には、独立型問題文脈依存型問題の2種類があります。

独立型問題とは、文書全体の内容や意味に関係なく、空欄の前後またはその周辺から判断して解答できる問題。

文脈依存型問題とは、文書の内容や文章の文脈を把握したうえで解かなくてはならないので、独立型問題と比べると、どうしても時間がかかることになります。

Part 6 に取り組む際には、Part 5 の時の解き方を思い出してみてください。基本的には以下のような感じでしたね。

まず4つの選択肢を見る ⇒ 語彙問題か文法問題かを判断 ⇒ 空欄の前後を見る ⇒ 解く、マークシートを塗る

問題や選択肢を見て、わからない単語ばかりだった時は、潔くつぎの問題へ進むという手もあります。

Part 6 の解き方も、基本的には同じと考えていただいてOKです。

独立型問題

選択肢を見て判断し、解けそうだと思ったら空欄の前後を見ます。この時に、もしかしたら、少し前後の文を読まなくてはいけないケースも出てきます。以下の選択肢の例①をご覧ください。

独立型問題 選択肢の例①

(A) Then again (B) For example (C) In addition (D) In the meantime

これは語彙力も問われる部分はありますが、明らかに、空欄の直前と直後の文章を理解していないと、話の内容を理論的につなぐことはできません。単純に空欄の前後を見ればいいという問題ではなく、比較的、解くのに時間がかかりそうです。

一方、以下に記載する選択肢の例②の場合は、空欄の前後の文章の内容まで理解しなくても解答できそうな問題です。

独立型問題 選択肢の例

(A) include (B) had include (C) must include (D) to include

Part 5 でも出てきたような、正しい動詞の形を選ぶ問題の選択肢であることはおわかりでしょうか。

こちらは空欄の前後だけを見ても正解が出せそうです。もし空欄の前後だけで判断できない場合は、少しずつ範囲を広げて見てみてください。

文脈依存型問題

文脈依存型問題の選択肢は、4つともすべて文章になっています。

文脈依存型問題の選択肢例

(A) We are going to relocate our office in June.

(B) Please come and see me this afternoon.

(C) You may have to work on weekends.

(D) Do not worry too much about the job.

文脈依存型問題の場合は、

  • 選択肢にある4つの英文を読んで内容を理解する
  • 空欄の前後の文章または段落を読んで内容を理解する

以上2点をクリアした上で、選択肢のどの英文が空欄を埋めるのに最適かを判断しなくてはなりません。

難易度の高さもありますが、読む量がPart 5 に比べ多いので、必然的に時間がかかることになります。

②時間がかかりそうな文脈依存型問題は後回しに

Part 6 は独立型問題と文脈依存型問題で構成されており、問題によって時間のかかるものとそうでないものに分かれますので、時間がかかりそうだと思ったら後回しにするのも1つの手です。

「1問何秒で解く」「Part 6 は絶対10分以内で解く」など、目標を決めておくことはいいと思います。目安として10~15分ということもすでにお伝えしました。

しかし、Part 6 に関してはあまり細かく時間を決めずに、Part 5 にかかった時間とPart 7 に取り掛かる時間を考慮して、「Part 5 で時間を使いすぎちゃった!」と思ったらPart 6 で調整してみてください。

Part 7 ではもっと膨大な量の英文と立ち向かわなくてはなりませんので、ある程度の時間は欲しいところです。

Part 6 でも解けそうな問題は素早く解き、時間がかかりそうな問題は後回しにして、どんどんつぎに進みましょう。

りこちゃこ

後回しにしても、時間的にその問題に戻ってこれないと判断したら、潔く捨てるという選択をするのもひとつです

Part 7 では、自分が解ける問題を見つけ、そこに時間を使う

Part 5 と Part 6 に挑むだけでもかなりのエネルギーを消費するのに、Part 7 のページをめくって先を見ると、英文の量が膨大過ぎて圧倒されてしまいませんか。

私は過去に何度かTOEICを受験していますが、Part 7 の量を目にするたびに、「まだこれからこんなに解かなきゃいけないんだ…」って気が遠くなります。

しかし、量に圧倒されている場合ではないんですよね。とにかく時間がないので、気合を入れ直して取りかかりましょう。

20分でシングルパッセージの問題を一通り終えて、ダブルパッセージに取り掛かることが目安ですが、とにかく「解ける問題を見つけて解く」を意識してみてください。

①解ける問題を見逃がさない!比較的解きやすいのはこんな問題

Part 7 の問題構成は以下の通りです。

文書の種類文書数/合計設問数
シングルパッセージ1つの文書 x 10文書/29問1文書あたり2~4問
ダブルパッセージ2つの文書 x 2組/10問1組あたり5問
トリプルパッセージ3つの文書 x 3組/15問1組あたり5問

シングルパッセージ

シングルパッセージでは、小さな広告記事、短いメール文章、チャットなどのメッセージのやり取り、新聞記事などが取り扱われます。

短い文書やチャット形式のものは比較的取り組みやすいですが、新聞記事などは長文であることが多く、出てくる単語も難易度が高め。

ただ、取り組みやすい問題は必ずあります。そういう問題を見つけて優先的に解き、確実に点につなげていきましょう。

TOEIC 600点突破を目指すあなたにとって、以下のような設問は正解を出しやすいと思いますので、見逃さないように注意してくださいね。

  • 選択肢が短い語句、単語の設問
  • Who や When、On what dates …? 、How much …? など、ピンポイントの情報を尋ねてくる設問
  • What is the purpose of ~?など目的や意図を問う設問

ダブル/トリプルパッセージ

複数の文書問題では、「メールの文章と明細書」や「イベントの案内とスケジュール表」など、文書と文書の組み合わせが取り扱われます。

1つの設問の答えを出すのに、1つ目の文書と2つ目の文書、または、2つ目と3つ目の文書、1つ目と3つ目……というように、複数の文書にまたがる解答の根拠を見つけなくてはいけません。

文書の内容を記憶にとどめておいて設問に答えなくてはならないので、どうしても難しい印象がありますよね。

ただ、すべての文書が長文というわけではありません。短い文のものや表になっているものもあり、取り組みやすい問題というのは必ずあります。

シングルパッセージ問題の場合と同様、選択肢が短いものや、ピンポイントの情報を聞いてくる設問は比較的取り組みやすいはずです。

加えて、設問文の中で、どの文書を読んで解けばよいかを指示しているような設問があれば、多少時間がかかっても、あきらめずに取り組んでみてください。

「どの文書を読んで解くか」という指示は、以下の太字のようなフレーズで出てきます。

  • In the first e-mail, …
  • What is the purpose of the first e-mail?
  • According to the notice, …
  • What does the second letter indicate about …?

②時間がかかって解きにくそうなのはこんな問題

比較的解きやすい問題がある一方で、解きにくい問題というのは以下のようなものです。

  • What is true about …? / What is most likely true about …?
  • What is NOT mentioned as …?
  • What will NOT be featured at …?
  • In which of the positions marked [1], [2], [3], and [4] does the following sentence best belong?
  • In the e-mail, the word “XXX” in paragraph 1, line 1, is closest in meaning to …

What is true about…? が設問文にある問題は、「絶対にこれだ!」と思う答えが出せればいいのですが、そうでなければ、自分の出した答え以外の選択肢が “true” でない根拠を文書の中から見つけ出す必要があるため、時間がかかります。

また、What is NOT mentioned as …? などのNOT問題。こちらも、選択肢を一つずつ精査する必要があり、時間がかかります。

In which of the positions marked…? で始まる設問は、提示された一文が4つの場所を表す選択肢のうち、どこに挿入されるべきかを問うもの。これまた選択肢の英文4つを読んで理解し、あてはめていく作業を考えると、とても時間がかかります。

最後の In the e-mail, the word “XXX”… で始まる設問。こちらは、単語の意味が近いものを選ぶ問題(語彙問題)なのですが、私は個人的に非常に難しいと感じています。

単語の意味を知っている必要があるのはもちろんですが、ただ「知っている」だけではダメ。

その使い方もわかっていないといけませんし、何より、該当する文書の英文をきちんと理解していないと、文脈に沿った最適な単語を選ぶことができません。

時間に追われて焦っている状況では精神的に落ち着いていないので、中途半端な単語の知識で挑むと、選択肢どれもが近い意味に思えてくる。選びきれず、焦る。勘違いミスをして不正解になりやすい…そういう印象のある問題です。

まとめ

今回は、TOEICリーディングセクションの時間配分の考え方や、取り組むべき問題・「捨て」てもいい問題、意識するべきポイントについて解説しました。

  • TOEIC 600点突破を目指しているなら、すべての問題をを解き終わらなくても大丈夫
  • どのパートに何分かけるかにこだわり過ぎない
  • 英文のすべてを読まなくても解く方法はある。文法問題では空欄の前後をよく見ること、読解問題では最初から潔く「捨てる問題」を決めておくこと
  • 文法問題をスピーディーに解くコツは、問題の種類を見極め、リズムを守ること
  • 大切なのは、やはり日頃の練習!

繰り返しますが、TOEICは、さまざまな難易度の問題で構成されています。難しい問題もあれば、比較的簡単に解けるものもあります。

自分に解ける問題を見つけてスピーディーに解く。NOT 問題や語彙問題など、「これは無理だ」と判断したら潔く「捨て」てつぎの問題へ進む…ということを意識することが大事でしたよね。

解ける問題を見つけられるようになるには、これはもう日々の演習、練習の積み重ねしかありません。

日々の英語学習やTOEIC 問題の演習を積み重ねていけば、自然に英文を読むスピードも速くなり、情報処理にかかる時間も短くなってきますよ。

TOEIC 受験の時の必須アイテムについては、今後の記事で解説していきますので、よろしければ是非ご覧ください。

それでは、本日はここまでにします。

今回のりこちゃこ情報が、少しでもあなたのお役に立ちますように。

りこちゃこ

I wish you the best of luck!

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